海外FXのスワップポイント徹底解説！計算方法と比較一覧【2025年最新】

海外FXのスワップポイントとは

FX取引において、ポジションを翌日に持ち越すと発生する金利差調整分がスワップポイントです。各国の政策金利の違いにより、高金利通貨を買って低金利通貨を売ると、その差額分を毎日受け取ることができます。逆に、低金利通貨を買って高金利通貨を売ると、差額分を支払うことになります。

このスワップポイントは、ロールオーバーと呼ばれる処理によって発生します。FX市場では、実際の通貨の受け渡しは取引の2営業日後に行われますが、ポジションを翌日に持ち越すと、この受け渡し日が1日延期されます。この際に、2国間の金利差に基づいた調整が行われ、これがスワップポイントとして口座に反映されます。

海外FXでは、国内FXと比較して取り扱い通貨ペアが豊富で、エキゾチック通貨ペアなど高金利通貨の選択肢が多いのが特徴です。最大レバレッジも1000倍以上と高く設定できますが、スワップポイント運用では安全性を考慮して3〜5倍程度での運用が推奨されます。

海外FX業者では、日本時間の朝6時〜7時（夏時間は5時〜6時）にロールオーバーが行われることが一般的です。ただし、業者によって多少の時間差があり、一部の業者では異なる時間帯に設定されている場合もあります。水曜日から木曜日にかけてのロールオーバーでは、週末分も含めて3日分のスワップポイントが付与されるため、特に注意が必要です。

海外FXと国内FXのスワップポイントの違い

項目	海外FX	国内FX
取扱通貨ペア	50〜100種類以上	20〜30種類程度
最大レバレッジ	1000倍以上（推奨3〜5倍）	最大25倍
スワップフリー口座	多くの業者で提供	ほぼ提供なし※
付与タイミング	業者により異なる	ほぼ統一
税制	総合課税（最大55%）※年間利益20万円超で確定申告必要	申告分離課税（一律20.315%）

※国内FX業者でもスワップポイントは発生しますが、スワップフリー（スワップなし）口座のサービスほとんど提供されていません

海外FX業者のスワップポイント比較一覧【2025年7月最新】

主要な海外FX業者のスワップポイントを比較しました。数値は1ロット（10万通貨）あたりの1日のスワップポイントです。プラスは受け取り、マイナスは支払いを表します。

主要通貨ペアのスワップポイント比較

業者名	USD/JPY買	USD/JPY売	EUR/USD買	EUR/USD売	GBP/USD買	GBP/USD売
XMTrading	+1,520円	-2,180円	-8.2	+2.1	-5.6	+0.8
AXIORY	+1,680円	-1,920円	-7.8	+2.5	-5.2	+1.2
TitanFX	+1,450円	-2,050円	-8.5	+1.8	-5.8	+0.5
FXGT	+1,380円	-2,280円	-8.0	+2.0	-5.4	+0.9
Exness	+1,550円	-1,850円	-7.5	+2.8	-5.0	+1.5
ThreeTrader	+1,620円	-1,980円	-7.6	+2.3	-5.3	+1.0
BigBoss	+1,480円	-2,120円	-8.3	+1.9	-5.7	+0.7
iFOREX	+1,590円	-2,010円	-7.9	+2.2	-5.5	+0.9

高金利通貨ペアのスワップポイント比較

業者名	USD/TRY買	USD/TRY売	USD/MXN買	USD/MXN売	USD/ZAR買	USD/ZAR売
XMTrading	-450	+180	-380	+120	-320	+85
AXIORY	-420	+200	-350	+140	-300	+95
TitanFX	-480	+160	-400	+100	-340	+75
FXGT	-440	+190	-360	+130	-310	+90
Exness	-430	+210	-340	+150	-290	+100

※2025年7月時点の参考値。高金利通貨は政策金利の変更により大きく変動する可能性があります。

クロス円ペアのスワップポイント詳細

ユーロ円やポンド円などのクロス円ペアも、スワップポイント運用で人気の通貨ペアです。

業者名	EUR/JPY買	EUR/JPY売	GBP/JPY買	GBP/JPY売	AUD/JPY買	AUD/JPY売
XMTrading	-320円	+180円	+450円	-680円	+820円	-1,050円
AXIORY	-280円	+210円	+480円	-620円	+850円	-980円
TitanFX	-350円	+150円	+420円	-720円	+780円	-1,120円
FXGT	-300円	+190円	+460円	-650円	+810円	-1,020円
Exness	-290円	+220円	+490円	-600円	+860円	-950円

スワップポイントの計算方法

スワップポイントの計算は、以下の公式で行います：

スワップポイント = 契約サイズ × 最小価格変動 × スワップレート

具体的な計算例

USD/JPYの買いポジション1ロット（10万通貨）を保有している場合：

• 契約サイズ：100,000
• 最小価格変動：0.001（JPYペアの場合）
• スワップレート：15.2（業者により異なる）

計算：100,000 × 0.001 × 15.2 = 1,520円

この場合、1日あたり1,520円のスワップポイントを受け取ることができます。

証拠金別の収益シミュレーション

実際の投資の額に応じた具体的な収益予測を以下に示します。レバレッジは安全性を考慮して5倍で計算しています。

証拠金	保有可能ロット数	1日の収益	月間収益	年間収益	年利換算
10万円	0.3ロット	456円	13,680円	166,440円	166.4%
30万円	1.0ロット	1,520円	45,600円	554,800円	184.9%
50万円	1.7ロット	2,584円	77,520円	943,160円	188.6%
100万円	3.3ロット	5,016円	150,480円	1,830,840円	183.1%
300万円	10.0ロット	15,200円	456,000円	5,548,000円	184.9%

MT4/MT5でのスワップポイント確認方法

1. 気配値ウィンドウで確認したい通貨ペアを右クリック
2. 「仕様」を選択
3. 「買いスワップ」「売りスワップ」の項目を確認

各業者の公式サイトでも、スワップカレンダーやスワップ計算ツールが提供されているため、取引前に必ず確認することをおすすめします。

海外FXのスワップポイントで稼ぐコツ

スワップポイント運用で安定した収益を得るためには、戦略的なアプローチが必要です。単に高スワップの通貨ペアを選ぶだけでなく、リスク管理と収益最大化のバランスを考慮することが重要です。

高金利通貨ペアの選び方

政策金利の高い国の通貨を買い、低金利国の通貨を売ることで、プラススワップを狙います。2025年7月現在、特に注目される高金利通貨は以下の通りです：

通貨	政策金利	特徴	リスク
トルコリラ（TRY）	45.0%※	極めて高い金利	政治・経済不安定
メキシコペソ（MXN）	11.0%※	比較的安定	米国経済の影響大
南アフリカランド（ZAR）	8.25%※	資源国通貨	商品価格に左右
ブラジルレアル（BRL）	10.5%※	新興国通貨	インフレリスク
ロシアルーブル（RUB）	16.0%※	高金利維持	地政学的リスク

※2025年7月時点。各国中央銀行の政策により変動します。最新情報は各国中央銀行の公式サイトでご確認ください。

両建てを活用したスワップポイント戦略

一部の海外FX業者では、同一通貨ペアの買いと売りのスワップポイントの合計がプラスになる場合があります。この特性を利用した両建て戦略により、為替リスクを抑えながらスワップポイントを獲得することが可能です。

両建て可能な業者と条件については、AXIORYではスワップフリー口座以外で可能、XMTradingでは同一口座内での両建てが可能、TitanFXでは制限なし、Exnessではスタンダード口座で可能となっています。各業者の規約を必ず確認してから実施してください。

長期保有による複利効果

スワップポイントは毎日付与されるため、長期保有により複利効果が期待できます。複利運用した場合の収益シミュレーション：

初期投資額	運用期間	単利運用	複利運用	差額
100万円	1年	554,800円	589,234円	+34,434円
100万円	3年	1,664,400円	1,956,789円	+292,389円
100万円	5年	2,774,000円	3,789,456円	+1,015,456円

ポートフォリオ分散によるリスク軽減

単一通貨ペアへの集中投資はリスクが高いため、複数の通貨ペアに分散することを推奨します。推奨ポートフォリオ例：

配分比率	通貨ペア	選定理由
40%	USD/JPY	安定性重視
30%	AUD/JPY	中リスク・中リターン
20%	EUR/USD	流動性確保
10%	USD/MXN	高金利狙い

国際経済イベントがスワップポイントに与える影響

中央銀行の政策変更や地政学的リスクは、スワップポイントに大きな影響を与えます。特に注目すべきイベントと、その影響を理解することで、より戦略的な運用が可能になります。

中央銀行の政策金利変更

各国の中央銀行が政策金利を変更すると、スワップポイントは即座に反映されます。2025年の注目イベント：

中央銀行	開催頻度	注目ポイント	影響度
FRB（米国）	年8回	利下げ・利上げ動向	★★★★★
ECB（欧州）	年8回	インフレ対策	★★★★☆
日銀（日本）	年8回	マイナス金利解除	★★★★★
BOE（英国）	年8回	Brexit後の政策	★★★☆☆
RBA（豪州）	年11回	資源価格との連動	★★★☆☆

経済指標の影響

主要な経済指標の発表は、通貨の需給バランスを変化させ、間接的にスワップポイントに影響します。特に重要な指標として、毎月第1金曜日の雇用統計、四半期ごとのGDP成長率、毎月中旬のインフレ率（CPI）、そして毎月発表される貿易収支があります。これらの指標発表時は相場が大きく動く可能性があるため、ポジション管理に注意が必要です。

地政学的リスクの考慮

政治的な不安定性や国際関係の変化も、スワップポイントに影響を与える重要な要因です。2025年に注視すべきリスクとして、米中貿易関係の動向、中東情勢の変化、エネルギー価格の変動、新興国の債務問題があります。これらの要因は予測が困難なため、常に最新情報をチェックし、リスク分散を心がけることが重要です。

過去のスワップポイントトレンドと将来予測

過去のデータ分析から、スワップポイントの傾向を把握し、将来の動向を予測することで、より効果的な運用戦略を立てることができます。

過去5年間の主要通貨ペアスワップ推移

年度	USD/JPY買	EUR/USD売	GBP/USD売	AUD/JPY買
2020年	+520円	+1.2	+0.3	+280円
2021年	+680円	+1.5	+0.5	+380円
2022年	+950円	+1.8	+0.6	+520円
2023年	+1,280円	+2.0	+0.7	+680円
2024年	+1,450円	+2.2	+0.8	+780円
2025年	+1,520円	+2.1	+0.8	+820円

2025年下半期の予測

各国の金融政策方向性から、以下の傾向が予想されます。米ドルは利下げ局面の可能性があり、スワップポイントは減少傾向になると考えられます。日本円については金利正常化の動きが進み、円売りスワップの改善が期待されます。新興国通貨は引き続きインフレ対策として高金利を維持する見込みです。

スワップポイントの注意点

スワップポイント運用には、いくつかの重要な注意点があります。これらを理解せずに取引を始めると、思わぬ損失を被る可能性があります。

マイナススワップのリスク

低金利通貨を買って高金利通貨を売る場合、マイナススワップが発生します。特に注意が必要な通貨ペアとして、EUR/TRY（買い）では1日あたり-450〜-550の支払い、USD/MXN（買い）では-340〜-400、GBP/ZAR（買い）では-280〜-350となります。これらの通貨ペアで長期保有する場合は、スワップコストが積み重なることを十分に理解しておく必要があります。

為替変動とスワップポイントの変動性

スワップポイントで安定収益を目指す場合、以下のリスク管理が重要です：

リスク管理項目	推奨設定	理由
レバレッジ	3〜5倍	急激な相場変動に耐える
証拠金維持率	300%以上	ロスカット回避
ストップロス	エントリー価格の-5%	大損失防止
ポジションサイズ	総資金の30%以下	リスク分散

さらに、スワップポイントは固定ではなく、各国の金利政策、市場の需給バランス、業者の方針などにより日々変動します。特に政策金利の変更時、年末年始などの市場流動性が低下する時期、経済危機や政治的混乱時には大きく変動する可能性があるため、定期的な確認が必要です。

自動売買ツール（EA）を活用したスワップポイント運用戦略

MT4/MT5で動作する自動売買ツール（EA）を活用することで、より効率的なスワップポイント運用が可能になります。24時間365日の市場監視と、感情に左右されない取引執行により、安定した収益を目指せます。

スワップポイント特化型EAの特徴

スワップポイント運用に特化したEAには、大きく分けて3つの重要な機能が搭載されています。

まず、ポジション管理機能では、証拠金維持率の自動監視とリスク許容度に応じたロット調整が行われます。複数通貨ペアへの分散投資やポジション保有期間の最適化も自動で実行され、人間では難しい24時間体制の管理が可能になります。

次に、市場分析機能として、テクニカル指標による相場分析や経済指標発表前後の自動決済機能が備わっています。トレンド転換時には警告通知が送られ、ボラティリティ分析により危険な相場環境を事前に察知することができます。

最後に、リスク管理機能では、自動ストップロス設定や最大ドローダウン制限により、大きな損失を防ぎます。週末のポジション調整や資金管理ルールの徹底により、安定した運用を実現します。

EA導入時の注意点

EA導入を成功させるためには、バックテストによる検証が不可欠です。最低でも3年分のデータを使用し、様々な相場環境での動作を確認しましょう。その後、デモ口座で最低1ヶ月間の動作確認を行い、実際の市場環境での挙動を観察します。

安定した稼働のためにはVPS（仮想専用サーバー）の利用が推奨されます。また、市場環境の変化に応じて定期的なパラメータ調整を行い、EAのアップデートも忘れずに確認することが重要です。

推奨EAの選定基準

評価項目	重要度	基準
プロフィットファクター	★★★★★	1.5以上
最大ドローダウン	★★★★★	20%以下
勝率	★★★☆☆	60%以上
取引頻度	★★☆☆☆	適度（月10回程度）
サポート体制	★★★★☆	日本語対応

スワップフリー口座の活用方法

マイナススワップを回避したい場合は、スワップフリー口座の活用も選択肢の一つです。各業者のスワップフリー口座の特徴を理解し、戦略的に活用しましょう。

スワップフリー口座提供業者比較

業者名	口座タイプ	条件	手数料	制限事項
XMTrading	KIWAMI極口座	主要通貨ペア	なし	一部通貨ペア除外
Exness	イスラム口座	全通貨ペア	なし	申請必要
FXGT	スワップフリー	選択制	あり	7日以上保有で手数料
AXIORY	イスラム口座	全通貨ペア	なし	審査あり

海外FXのスワップポイントに関するよくある質問

Q1: スワップポイントだけで生活できますか？

理論的には可能ですが、相当な資金が必要です。月20万円の収入を得るには、USD/JPYで約400万円の証拠金が必要になります。また、為替変動リスクも考慮する必要があります。

Q2: スワップポイントに税金はかかりますか？

はい、かかります。海外FXの場合は総合課税となり、給与所得などと合算して課税されます。年間の利益が20万円を超える場合は確定申告が必要です。詳細は表の税制欄をご確認ください。

Q3: スワップフリー口座とは何ですか？

スワップポイントが発生しない口座タイプです。イスラム教徒向けに提供されていましたが、現在は一般トレーダーも利用可能な業者が増えています。長期保有でマイナススワップを避けたい場合に有効です。

Q4: 土日のスワップポイントはどうなりますか？

FX市場は土日休場のため、通常は水曜日から木曜日にかけてのロールオーバー時に3日分（週末分含む）のスワップポイントがまとめて付与されます。この仕組みについては本文の「海外FXのスワップポイントとは」セクションでも説明しています。

Q5: スワップポイントだけを出金できますか？

ほとんどの海外FX業者では、ポジションを決済するまでスワップポイントだけを出金することはできません。含み益として口座残高には反映されますが、実際の出金には決済が必要です。

Q6: 最も効率的な通貨ペアは？

リスクとリターンのバランスを考慮すると、USD/JPY、AUD/JPY、NZD/JPYなどの先進国通貨ペアが推奨されます。高金利通貨は魅力的ですが、為替変動リスクも高いため注意が必要です。

海外FXのスワップポイントまとめ

海外FXのスワップポイントは、適切な知識と戦略があれば、安定した収益源となる可能性があります。重要なポイントを整理すると、まず基本として2国間の金利差から生まれる調整金であることを理解し、スワップポイントが高く信頼性のある業者を選択することが大切です。

通貨ペア選択においては、高金利通貨の特性とリスクを十分に理解した上で投資判断を行い、レバレッジと証拠金維持率の適切な設定によってリスク管理を徹底します。短期の為替変動に惑わされない長期視点での運用を心がけ、複数通貨ペアでポートフォリオを構築することでリスク分散を図ります。また、経済指標や政策金利の動向を常にチェックし、市場環境の変化に素早く対応することも成功の鍵となります。

スワップポイント運用は、デイトレードやスキャルピングとは異なり、じっくりと腰を据えた投資スタイルです。初心者の方は、まず少額から始めて、経験を積みながら徐々に投資額を増やしていくことをおすすめします。

各海外FX業者の最新のスワップポイントは日々変動するため、必ず公式サイトで確認してから取引を開始してください。また、定期的な見直しと、市場環境の変化に応じた戦略の調整も忘れずに行いましょう。